2013年11月2日土曜日

耳を傾けるということ

人の話に対して耳を傾けるということ。
異なる意見を持つもの、自身よりも下だと思うものに対してこそ
そうであらねばならないのではと感じた。

普通、自分より上の人の話はちゃんと聞く。自分と同等の人の話も聞くだろう。
しかし、自分よりも下のもの、未熟だと思っているものに対してはどうだろうか。
頭から否定してはいないだろうか。
どうせ大したことではないとタカをくくってはいないだろうか。
異なる意見を持つもの、自分に対して否定的なものの場合も同様ではないだろうか。

話されることを疑いつつ聞くことに関しては私は悪いことだとは思っていない。しかし、たとえそうであっても話は最後まで聞くべきだ。

彼は自分とは異なる世界で生き、自分とは異なる思考を持ち、彼自身とは異なるものとして私を見ている。
そんな人間に対してわざわざ反対意見を表明してくれる、否定してくれる。
そんな人に対しては感謝の念を持てばよいのではないだろうか。

全ての意見を実行しなければならないわけではない。
取捨選択は私次第だ。
しかし聞く前からあれやこれやと否定するよりは話させるだけ話させて判断を控えた後、考慮し、選択する方がよっぽどよいものが出来るのではないか。

そもそも私は自身のとるに足りぬ頭しか持っていない。
そこに本を読むことで多少なりとも歴史上の偉人や現代の賢人たちの考えを取り込む。
しかしそれは私の頭というハードの中にインストールされたソフトにすぎない。ハードの性能を大きくは越えられない。
だが、人の意見に耳を傾けることで異なるハードの異なるソフトから導き出された考えを取り入れられる可能性もある。

自分が普段聞かない、あまり聞きたくないとおもう人の話ほど耳を傾けてみよう。そこには自分の認識していない自分、自分が知りたいことがあるかもしれない。

議論好きなベンジャミン=フランクリンが友人から言われた言葉を思い出す。
「君はすぐに否定ばかりするから、誰も君と話したがらないよ。
だから君の知識は今以上ひろがらないのだ。今の取るに足らない知識からね。」
これを調べていたら次の言葉にぶち当たった。
同じくベンジャミン=フランクリンの言葉のようだ。
「愚か者の第一段階は、自分をよりよく見せようとすることである。
第二段階は、それを他人にしゃべることである。最終段階は、他人の考えを馬鹿にすることである。」
ああ…ぐさぐさと突き刺さる。
愚か者の心に。

汝、リンカンの言葉も忘れるなかれ。

I don't like that man. I must get to know him better.

私は自分とは違うもののことを、より知ろうとせねばならない。


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